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攫の趣味に偏りまくったブログサイトです。
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中途半端に明るい音を立てて、建物が崩れ去る。
もはや面影すら残すことなく崩壊した街。
その中心に少女と、尻餅をついた男がひとり。
白い柔肌に付着した血痕は、狂気に満ちた美しさを引立てる為の宝石のように。
周囲に倒れ伏す屍は、彼女の絶対的な強さと気高さを讃えるかのように。
淡い桜の唇が、愛らしい微笑みを描く。
彼女の兄弟たちが高々と雄叫びを上げた。
聖域に響く咆哮。
彼女の微笑みが深くなる。
残された男はもはや抵抗する気力もない。
彼女の手に握られた短剣が、男に向かってまっすぐ、勢いよく振り下ろされる。
そしてまた、世界からひとつの街が消えた。














「つぎはどこにする、ですか?」


「どこでもいいよ。どうせ最終的には殆どなくなるんだし」


「シェリダンは避けましょうね。
ルークはあそこの住人たちを気に入ってましたから」



妖獣のアリエッタ。
烈風のシンク。
死神ディスト。
かつてダアトの精鋭、六神将として名を馳せた三人が、瓦礫の街で会話を始める。
心なしかすっきりした顔のアリエッタと比べて、シンクとディストは不満げだ。



「それにしてもアリエッタ、まさか一人で全部やってしまうなんて。
お陰でカイザーディスト・プラチナレベルの出番がありませんでしたよ」


「全くだね。少しくらい僕らにも残してよ」


「ごめんなさい、です。」



うーと眉を下げて唸るアリエッタに、先ほどの狂気じみた様子はない。
あどけない、年に似合わぬ幼さの少女。
少女の中に渦巻く憎悪と悲しみは消えない。
例え彼女が狂気に満ちることとなった元凶を滅ぼしても。



「ねえ。そろそろ、くるかなあ?」


「たぶんね。正義感ぶった奴らだし」


「これだけ派手にやれば来るでしょうねえ」



そっか、と嬉しそうにわらう。
ルークを生贄に英雄になった、愚かな役者たち。
もうすぐ栄光の舞台から引きずり落とすことが出来る。
そう考えると、笑いが止まらなかった。
アリエッタの眸に、ひかりが宿る。
彼女らの耳に届いた不粋なエンジン恩。
それさえもまるで愉快な音楽に聞こえて、三人の口元が緩んだ。



「きたよ」


「きたね」


「きましたね」



瓦礫の中で笑いながら、三人が歩き出す。

英雄たちの悲劇に終演を。
愚者たちの喜劇に終焉を。


ルーク、みてくれてますか。

いま、あなたのかたきをうちます。


アリエッタが一度だけ空を仰ぐ。
奇麗な夕焼けが、ほんのすこしだけ、歪んだ気がした。






優しい焔よ、(どうかそこで待っていて)








7000ヒット代リク第一作目。
リクエストありがとうございました。

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可愛い子と戯れることが生き甲斐です。
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